ビットコインの今回の調整、たった2本の陽線を見て春が来たと思ってる？まだ早いよ。

この1ヶ月余りで12.6万から8.4万まで下落し、多くの人のポジションはズタズタにカットされた。ここ2日ほどは多少戻して緑になったけど、4時間足レベルのチャートをじっくり見ると、これはただの急落後の一息つきにしか見えない。本当のトレンド転換とは言い難い。

今の値動きは実はかなり分かりやすく、典型的な下降チャネルになっている。毎回の反発高値が前回より低く、毎回の下落安値もどんどん下がっている。この構造はテクニカル派から見ると、典型的なベア（弱気）主導の局面だ。

8.4万から現在の9.1万まで反発したように見えるが、出来高は全く増えていない。これは何を意味するか？積極的な買いが強いわけではなく、むしろ前の空売り勢が利益確定して軽く買い戻しているだけ。

MACD指標ではゼロライン下でゴールデンクロスが出ているが、本格的なプラス転換にはほど遠い。例えて言えば、車のエンジンはかかったが、まだ1速で坂を登っている感じで、パワーが全然足りていない。

マクロで見ても、状況はあまり良くない。日本銀行では植田和男総裁のタカ派発言で利上げ期待が高まり、市場にとってはリスク資産の上に剣がぶら下がっているようなもの。一方、FRB（米連邦準備制度理事会）は、市場は利下げに賭けてはいるものの...