市場中立型クオンツファンドが参入し、高頻度モデルがデジタル資産の価格乖離を狙い撃ち

【暗号資産業界】市場のミクロな変動を狙うデジタル資産ヘッジファンドが密かに参入してきた。このファンド「Arkangel Fund SP」は、CV5 Capitalが運用し、Arkangel Wealth Managementがコア戦略を設計している。彼らの戦法はマーケットニュートラル型のクオンツ運用――要するに、自社開発の高頻度取引モデルを使って、瞬間的な価格の歪みを狙い撃ちするというものだ。

彼らの目標ははっきりしている。純ベータエクスポージャーをほぼゼロに抑え、市場全体が上げても下げても、理論上は比較的安定したリターンを目指すというもの。当然、こうした運用は個人投資家向けではなく、ファンドはプロ投資家限定で提供されている。コンプライアンス体制もCV5の規制プラットフォーム上に構築されている。

高頻度クオンツ取引は伝統金融の世界では既に激戦区だが、デジタル資産市場にも同様のアプローチで参入する機関が現れ始めている。果たして本当に市場の非効率を取り尽くせるのか――最終的には実際の運用データが物語ることになるだろう。