現物取引で一番怖いのは、せっかく利益が出ていたのにまた損失に戻ってしまうことや、小さな損失が大きな損失になってしまうことです。そんなときに役立つのが**利食い注文(TP)**と**損切り注文(SL)**です。簡単に言えば、「十分に利益が出たら逃げる」と「このライン以上は損しない」ということです。## 利食い・損切り注文 vs その他の注文タイプ一見、TP/SL注文、OCO注文、条件付き注文は似ているようですが、資金の拘束方法がまったく異なります。| 注文タイプ | 資金拘束のタイミング ||---------------|------------------|| **TP/SL注文** | 注文した瞬間に資金拘束 || **OCO注文** | どちらか一方の証拠金のみ拘束(2つの条件が相殺) || **条件付き注文** | 発動価格に到達するまで資金拘束なし、発動後に拘束 |この違いは非常に重要です。資金に余裕がない場合は、条件付き注文の方が柔軟です。## TP/SL注文の使い方:2つの方法### 方法1:TP/SL注文を直接設定TPまたはSL注文を個別に設定できます。発動価格、注文価格、数量を指定し、価格が発動価格に達すると、システムが自動で指値注文または成行注文を執行します。**重要なポイント**:- 成行注文は発動後すぐに約定しますが、最良価格で約定できるとは限りません- 指値注文は発動後、板に並びますが、約定しないこともあります**よくある3つのシナリオ**:**シナリオ1:BTCが20000Uから19000Uに下落した際に即売却(損切り成行注文)**- 発動価格:19000U- 発動後すぐに市場の最良価格で売却- 約定は早いが、価格が滑る可能性あり**シナリオ2:BTCが20000Uから21000Uに上昇した際、21000Uで買い注文(利食い指値注文)**- 発動価格:21000U- 発動後、21000Uの買い注文が板に並ぶ- 価格が21000Uまで下がったら約定**シナリオ3:BTCが21000Uに上昇したとき、21000Uで売却注文(利食い指値注文)**- 発動価格:21000U- 市場の買値が21050Uなら、21000Uの注文が21050Uで即約定(より良い価格)- 価格が21000Uを割り込んだ場合、注文は板で待機### 方法2:買い注文+TP/SL事前設定(コンボ注文)この方法はさらに便利です。指値買い注文を出しつつ、同時に利食い注文と損切り注文を事前に設定できます。買い注文が約定したら、TPとSLが自動で有効化されます。これが**OCO注文のロジック**で、2つの注文が互いに制約し合い、どちらかが発動するともう一方は自動でキャンセルされます。**実例**:トレーダーAの操作:- 40000Uで1BTCの買い注文を出す- 利食い設定:価格が50000Uに到達したら、50500Uで売り注文- 損切り設定:価格が30000Uになったら成行売り**結果**:- BTCが50000Uに上昇 → 利食い注文が発動、50500Uで売却、損切り注文は自動キャンセル- BTCが30000Uに下落 → 損切り注文が発動、成行売却で損切り、利食い注文は自動キャンセル## 絶対に知っておくべき注意点⚠️ **指値注文が約定しない可能性**:発動しても必ず約定するわけではなく、板の流動性次第です。価格が急激に逆方向に動くと、指値注文が約定しないこともあります。⚠️ **資金拘束**:TP/SL注文は注文時に資金が拘束されます。条件付き注文のように発動後に拘束されるわけではありません。⚠️ **価格制限**:システムにはTP/SL注文の価格乖離制限(例えば発動価格の±3%以内など)があり、フラッシュクラッシュ的な注文を防ぎます。⚠️ **最小注文数量**:約定後に残額が最小取引額を下回る場合、TP/SL注文が実行できないことがあります。---**まとめ**:TP/SLはリスク管理の必修科目です。成行注文は速いけれどコストが高い、指値注文は安く済むけど約定しないこともある。実際の取引では「買い注文+TP/SLコンボ」がよく使われ、ワンストップでリスクを固定できます。
止盈・止損注文完全ガイド:現物取引で必須のリスク管理ツール
現物取引で一番怖いのは、せっかく利益が出ていたのにまた損失に戻ってしまうことや、小さな損失が大きな損失になってしまうことです。そんなときに役立つのが**利食い注文(TP)と損切り注文(SL)**です。簡単に言えば、「十分に利益が出たら逃げる」と「このライン以上は損しない」ということです。
利食い・損切り注文 vs その他の注文タイプ
一見、TP/SL注文、OCO注文、条件付き注文は似ているようですが、資金の拘束方法がまったく異なります。
この違いは非常に重要です。資金に余裕がない場合は、条件付き注文の方が柔軟です。
TP/SL注文の使い方:2つの方法
方法1:TP/SL注文を直接設定
TPまたはSL注文を個別に設定できます。発動価格、注文価格、数量を指定し、価格が発動価格に達すると、システムが自動で指値注文または成行注文を執行します。
重要なポイント:
よくある3つのシナリオ:
シナリオ1:BTCが20000Uから19000Uに下落した際に即売却(損切り成行注文)
シナリオ2:BTCが20000Uから21000Uに上昇した際、21000Uで買い注文(利食い指値注文)
シナリオ3:BTCが21000Uに上昇したとき、21000Uで売却注文(利食い指値注文)
方法2:買い注文+TP/SL事前設定(コンボ注文)
この方法はさらに便利です。指値買い注文を出しつつ、同時に利食い注文と損切り注文を事前に設定できます。買い注文が約定したら、TPとSLが自動で有効化されます。これがOCO注文のロジックで、2つの注文が互いに制約し合い、どちらかが発動するともう一方は自動でキャンセルされます。
実例:
トレーダーAの操作:
結果:
絶対に知っておくべき注意点
⚠️ 指値注文が約定しない可能性:発動しても必ず約定するわけではなく、板の流動性次第です。価格が急激に逆方向に動くと、指値注文が約定しないこともあります。
⚠️ 資金拘束:TP/SL注文は注文時に資金が拘束されます。条件付き注文のように発動後に拘束されるわけではありません。
⚠️ 価格制限:システムにはTP/SL注文の価格乖離制限(例えば発動価格の±3%以内など)があり、フラッシュクラッシュ的な注文を防ぎます。
⚠️ 最小注文数量:約定後に残額が最小取引額を下回る場合、TP/SL注文が実行できないことがあります。
まとめ:TP/SLはリスク管理の必修科目です。成行注文は速いけれどコストが高い、指値注文は安く済むけど約定しないこともある。実際の取引では「買い注文+TP/SLコンボ」がよく使われ、ワンストップでリスクを固定できます。