Strategyがユーロ優先株によるビットコイン資金調達を開始：年利10%、最大18%

ある会社が新しい仕組みを導入しました——ユーロ建ての永久優先株を発行して資金を調達し、ビットコインを購入するというものです。この商品はなかなか興味深いので、詳しく見てみましょう。

コア条項の概要

基本パラメータ：

• 発行価格：100ユーロ
• クーポン：10%（年率）
• 商品性質：永久・無議決権の優先証券

10%の利回りは一見魅力的ですが、細部に注意が必要です。会社が配当を延期した場合、未払い利息は四半期ごとに複利計算され、さらに各期間ごとに金利が100ベーシスポイントずつ上昇（最大18%まで）。つまり、会社の資金繰りが厳しいと、利回りがどんどん増える一方で、リスクも高まります。

誰が買える？いつ？

• 投資家層：欧州経済地域（EEA）の機関投資家（個人投資家は現時点で対象外）
• 発表日：2025年11月4日
• 決済チャネル：欧州中央証券預託機関（EuroclearおよびClearstream）を経由

調達資金の用途は？公式発表によれば——ビットコイン購入＋日常運営です。

知っておきたいリスクポイント

優先順位（高→低）：

• 債権者（最も安全）
• 一部の優先株シリーズ
• 今回発行されるユーロ優先株（あなたはここ）
• 普通株（最もリスク高）

つまり、会社が本当に破綻した場合は、分配の順番待ちとなり、ほとんど何も受け取れない可能性もあります。

その他のポイント：

• 議決権なし（出資者の立場のみ）
• 流動性は「ファンド変更条項」頼み（会社に大きな変化があれば強制買戻し可）
• 清算価格はビットコイン価格と連動（興味深いが、下落リスクもあり）

上場と取引

**ルクセンブルク・ユーロMTF（多角的取引施設）**への上場を予定しており、欧州の成熟した決済インフラを利用します。非常に正規ルートですが、要するに主な対象はプロ投資家です。

投資家が考慮すべき点は？

高利回り（10%～）は魅力的ですが、以下の点をバランス良く判断する必要があります：

• ✓ ビットコインの長期上昇を見込む（使途が明確）
• ✓ 現在の金利環境下で10%はかなり高い
• ✗ 優先順位が低い（破綻時のリスク大）
• ✗ 議決権なし（受動的な立場のみ）
• ✗ 配当遅延時に金利倍増の可能性

まとめ：これは「会社が資金調達してビットコインを買い、その値上がりで財務状況が改善する」と賭ける金融商品です。会社を信頼し、中程度のリスクを取れる機関投資家に向いています。