VisaとMastercardが扉を開く：ビットコインとステーブルコインがあなたの物理ウォレットに登場

暗号資産がついに現実世界に触れる時が来ました。VisaとMastercardが、ビットコインやステーブルコインを取引所だけでなく、日常の「お財布」として使えるようにする2つの取り組みにゴーサインを出しました。

何が起きているのか：

AQUAは、Dolphin Cardというビザ対応のリチャージ式カードをリリースしました。このカードはビットコイン、Liquidビットコイン、USDTに対応しています。仕組みはシンプル。暗号資産をチャージすると自動でUSDに変換され、通常のカードと同じように支払えます。月間利用限度額は$4,000。チャージ手数料は無料ですが、支払い時に1%＋ネットワーク手数料がかかります。

一方、MoonPay（3月にIronプラットフォームを買収）は、Mastercardと提携し、ステーブルコインと連動したカードを発行します。決済時に自動で法定通貨に変換され、世界中の1億5,000万以上の加盟店で利用可能です。

注目の数字：

MoonPayは1億人のアクティブユーザーがいると主張しています。興味深いデータとして、エコシステム内でステーブルコインを保有するウォレットは1億2,000万ありますが、実際に月間で利用しているのは2,000万のみ。つまり、眠っている需要がまだ多くあるということです。

なぜ重要なのか？

長年、暗号資産はバブルの中で生きてきました。こうしたパートナーシップは、伝統的な銀行との決定的な橋渡しとなります。物理カード自体は新しくありませんが、VisaとMastercardが同時にサポートするのは画期的です。Mastercardのスコット・エイブラハムス氏も「これはデジタル資産と従来金融をつなぐ架け橋だ」と明言しています。

実用性はすぐに現れます。企業、契約社員、クリエイターは、ステーブルコインで報酬を受け取り、取引所を経由せずにそのまま使えるようになります。従来の面倒な国際送金も必要ありません。