衝撃的な事実ですが、現在、perp DEXは非常に多く存在しています。
しかし、市場で得た収益のほぼすべてを自動的に使い、自社トークンを公開市場で買い戻すという、究極の取引所のような稼働を見せているのは、唯一Hyperliquidだけです。
これがHyperliquidに関する私の全ての主張です。
もしperp DEXの出来高が今後も拡大すると考えるなら、HYPEはそのトレンドを最もシンプルかつ高レバレッジで保有できる手段のひとつとなります。
ここでは、Hyperliquidの仕組みと、現行トークン設計が今後どう発展しうるかについて、私自身の見解をまとめます。
TL;DR
- Hyperliquidはすでに1日あたり数十億ドル規模の取引を誇り、年間収益は13億ドル超に達しています。
- 全手数料の97%が自動化されたAssistance Fundに送られ、市場でHYPEを買い付けています。
- ファンドはすでに6億ドル超をHYPEの買い戻しに充て、大量のトークンを保有しています。
シンプルな出来高と市場シェアの想定で、概算の価格シナリオは以下の通りです。
-
- R/RはHyperliquidが今後も出来高を伸ばし、97%の買い戻し方針を維持できるかどうかにかかっています。
Hyperliquidの現状
Hyperliquidの今後を見通すには、まず現状を正確に把握することが重要です。
以下は主なデータの概要です。
- Perp取引高:約80億ドル/日
- 年間収益:約12~13億ドル
- HYPE時価総額:約100億ドル
- HYPE FDV:約380億ドル
- ステーキング率:約42%
- Assistance Fund残高:3,500万HYPE
コアメカニズム:手数料の97%→自動買い戻し
これが強気シナリオで最も重要なポイントです。
Hyperliquidは、プロトコルの取引手数料を原資に、HYPEトークンの買い戻しを実施しています。
- トレーダーはperpとスポット取引で手数料を支払う
- これらの手数料はAssistance Fundに送られる
- Assistance Fundは、取引所の全手数料の約97%を使い、HYPEトークンを市場で継続的に買い戻すよう設計されています
- 出来高増加→手数料増加→買い戻しも増加
つまり、取引所が得る収益のほぼすべてがHYPEの機械的な買い圧力となります。
加えて、
- HyperEVMではガスがHYPEで支払われる
- ベース手数料はEIP-1559方式により一部HYPEがバーンされ、追加のデフレ要素となる
まとめると、
- 取引手数料の97%→HYPE買い戻し
- HyperEVMガス→HYPEバーン
- ステーキング→HYPE吸収
HyperEVM
Hyperliquidはperp専用の独自プロトコルとしてスタートし、現在はEVMレイヤー「HyperEVM」も提供しています。
- ユーザーはガスをHYPEで支払う
- ベース手数料はバーンされる
- オンチェーンアプリ(perpフロントエンド、HIP-3市場、他プロトコル)がブロックスペースやHYPEの追加需要を生み出す
私はHyperEVMを第2のエンジンとして捉えています。
- エンジン1:perp出来高→手数料→97%買い戻し
- エンジン2:HyperEVM稼働→HYPEガス→バーン+追加手数料
シナリオ設定
現状:
- 全perp DEX取引高:約380億ドル/日
- Hyperliquid取引高:約80億ドル/日(約20~22%シェア)
- 手数料率:約0.04%(ほとんどがテイカー想定)
- 年間手数料:13億ドル
- 97%買い戻し:約12~12.5億ドル/年
- 時価総額:100億ドル
- 時価総額/買い戻し:約8.5倍
この前提で、
- 市場がHYPEを買い戻し額の同じ倍率(約8.5倍)で評価し続ける
- perp DEX取引高が成長する
- Hyperliquidがシェアを維持または拡大する
シナリオ1:弱気ケース
弱気ケース:perp DEXフローが成長し、Hyperliquidはシェアを維持→この枠組みではHYPEは45~50ドル台に落ち着きます。
前提:
- 全perp DEX取引高:現状の1.5倍
- Hyperliquidシェア:横ばい
結果:
- 年間買い戻し:約18億ドル
- 8.5倍の時価総額/買い戻し→想定時価総額:約154億ドル
- 流通HYPE:約3億3,700万→想定価格:45~50ドル
シナリオ2:ベースケース
ベースケース:オンチェーンperpが2倍になり、Hyperliquidがシェア拡大→HYPEは80~90ドル台へ。
前提:
- 全perp DEX取引高:現状の2倍
- Hyperliquidシェア:約30%
結果:
- 年間買い戻し:約33億4,000万ドル
- 8.5倍→想定時価総額:約284億ドル
- 流通トークン:約3億3,700万→想定価格:80~90ドル
シナリオ3:強気ケース
強気ケース:オンチェーンperpが3倍となり、Hyperliquidが主導的な取引所へ→同じ8.5倍でHYPEは160~180ドル超のレンジに。
前提:
- 全perp DEX取引高:現状の3倍
- Hyperliquidシェア:約40%
結果:
- 年間買い戻し:約66億8,000万ドル
- 8.5倍→想定時価総額:約568億ドル
- 流通トークン:約3億3,700万→想定価格:160~180ドル
重要:
これらは価格目標ではありません。HyperEVMガスや新製品、市場全体のセンチメント、倍率の変化(上下)など追加の上昇余地は含みません。
あくまでも、
- 現行の手数料/買い戻しモデルを適用
- 固定8.5倍の時価総額/買い戻しを用いる
- 出来高と市場シェアで買い戻し額を変動させる
2026年に完全なaltseasonと強気シナリオが実現した場合、HYPEの現実的な価格は250ドルと考えます。
私が強気な理由
この仕組みが私にとって魅力的なのは、以下の理由によります。
- 実際に目に見えるキャッシュフロー:Hyperliquidは年間13億ドル超のプロトコル収益を獲得し、その約97%をHYPE買い戻しに充てています。
- シンプルかつ攻撃的な設計:取引所の全手数料の97%がAssistance Fundに入り、市場でHYPEを買い戻すという設計は、トークノミクスとして非常に明快です。
- perp DEXの成長:オンチェーンperpはCEXデリバティブから実際にシェアを獲得しています。Hyperliquidは日々のDeFi収益と買い戻しで常に先頭を走っています。
- HyperEVMのオプション性:アプリやHIP-3市場が増えるほどHYPEガスや手数料経路が拡大し、同じAssistance Fundに流れ込む仕組みです。
まとめると、出来高の成長・高い手数料シェア・97%買い戻し・8.5倍倍率が揃えば、Hyperliquidが成長し続ける限り、価格が正当に上昇する明快な道筋となります。
最後の考察
私にとってHYPEの強気シナリオは、単なるナラティブによる価格上昇ではなく、
- 圧倒的な流動性と深さを持つperp DEX+L1の組み合わせで、既に数十億ドルの出来高を生み出していること
- 取引手数料の約97%が機械的にHYPE買い戻しに再投資されるトークンモデルであること
これが私が「HYPEに極めて強気」と言う根拠です。
リスクはあるか? もちろん
HYPEを保有する機会費用は価値があるか? 間違いなく価値があります。
免責事項:
- 本記事は[Defi_Warhol]より転載しています。著作権は原著者[Defi_Warhol]に帰属します。転載に異議がある場合は、Gate Learnチームまでご連絡ください。速やかにご対応いたします。
- 免責事項:本記事の意見・見解はすべて著者個人のものであり、投資助言を構成するものではありません。
- 本記事の他言語への翻訳はGate Learnチームが担当しています。断りなく翻訳記事の転載・配布・盗用を禁じます。