2025年09月18日(UTC)、韓国のKOSPI指数は3,449.37で取引を終え、再び過去最高値を更新しました。年初来の上昇率は38%を超え、世界主要株価指数でもトップクラスに位置しています。半導体、家電、電気自動車といった主要分野の力強い成長に加え、アジア市場への資本流入という世界的な潮流が大きく寄与しています。
この急激な上昇は、資本流入だけでなく、前向きな政策への期待に対する市場の力強い反応を反映しています。短期的にはKOSPIの値動きが激しく、投資家は市場心理や国際資本の動向に十分注意を払う必要があります。
李在明大統領は、2025年に予定されていたキャピタルゲイン課税改革、特に「主要株主」基準の見直しを延期する方針を発表しました。これにより、投資家の増税に対する懸念が緩和され、信認が回復し、市場流動性が大幅に向上しています。
さらに、韓国政府はコーポレートガバナンス改革も進めており、企業には株主還元の強化や透明性向上を促しています。株価の短期的な下支えとなるだけでなく、市場の成長性に期待する長期投資家の参入も活発化しています。
韓国株式市場は従来、「コリア・ディスカウント」と呼ばれる現象により、国内企業のバリュエーションが世界の競合他社よりも恒常的に低く推移してきました。その主因は企業統治、株主還元、マーケット透明性への懸念です。今後、政府主導の改革や企業による利益拡大・配当政策最適化によって、このディスカウントは段階的に縮小すると見込まれます。
グローバル投資家にとっては、「コリア・ディスカウント」が韓国株市場におけるバリュー投資機会となります。ただし、政策変更や市場の値動きには十分な注意が必要です。
2025年のKOSPI史上最高値は、韓国経済の強靭性と政策の実効性を示すものです。短期的な変動は続きますが、改革の継続や産業発展により株式市場の持続的成長が期待できます。投資家は政策動向、産業の変化、世界的資本流動に注目し、構造的な投資機会を積極的に捉えることが重要です。